埼玉県立 川の博物館の大水車です。
令和元年7月改修工事が完了しました。
- 所在地 / 埼玉県大里郡寄居町(川の博物館)
- 水車形式 / 中掛水車 直径 24.2m
かわはく大水車 改修記録
埼玉県立 川の博物館の大水車は、博物館のシンボルとして平成9年秋に完成。老朽化のため平成27年から稼働を停止していたが、埼玉県は大水車の再稼働を決定。平成29年8月、現地で旧水車を解体、新水車を組み立てる改修工事を発注した。令和元年7月、「かわはく大水車」は、直径24.2メートルの日本一の大水車としてよみがえった。
木材調達
車に使用するのはヒノキ材。長さ12メートル、直径25センチ以上の真直材を70本以上用意する必要があった。奈良県吉野や和歌山、三重県松阪といった有名産地を下見したが、地元埼玉県の飯能市にそれら産地に匹敵する良材があることがわかり、飯能市北川のヒノキ材を使用することに決定した。
製材・部材加工
飯能市で伐採したヒノキを製材できる設備を持つ製材所は当時、関東や中部地方にはなかったため、自社の製材機を改良して製材。大変長い材であるため、乾燥も自社乾燥室を改良して遠赤外線方式を採用した。
旧水車解体・水車軸の設置
2019年2月に解体作業を開始、5月には新しい水車軸の取付けが始まった。水車総重量およそ42トンを受けるベアリング、それを受けるプレート等を付け、水車軸を固定する。
水輪設置
運び込まれたゴコウ材は、大型トレーラー2台分。筋違い金物を取り付けた上で水車羽軸に固定する。さらにカラミ、水輪、水輪箍、舟板など各部材を取り付ける。
工事完了
計画から2年あまり、令和元年7月28日に新水車が竣工した。水輪に水がたまり、日本一の大水車がゆっくりとまわりはじめた。
紹介動画
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